行政法

【行政法】行政計画とは何か?重要判例とポイントをわかりやすく解説!

この記事はに「行政計画」ついて行政書士試験対策向けにわかりやすく解説しています。

行政計画

行政計画:一定の公の目的のために目標を設定し、実現のための施策の方向性や具体的な方法・手段を示すもの

行政活動の効率性、整合性を確保することを目的として策定されます。
要は「行政はこのように活動していきますよ」という指針のようなものです。

また、行政計画には2つの切り口によって4種類があります。

・法律の根拠がある「法定計画」と法律の根拠のない「事実上の計画」がある。
・国民の権利義務を制限する拘束力がある「拘束的計画」と拘束力がない「非拘束的計画」がある。

行政計画の変更による責任はあるのか?

行政計画は、計画当初からの時代の変化や社会情勢の変化で、
変更または廃止されることがあります。

とくに国民の権利義務を拘束する拘束的計画のようなものだと、変更によって国民に不利益が発生する場合があります。
このような行政計画の変更によって行政は責任を負うべきかどうか?重要判例があるのでおさえておきます。

判例:宜野座工場誘致事件(最判昭56・1・27)

・X村の甲村長が、村有地を工場用地としてAに譲渡する旨の議会の議決をした
・Aが建築する工場建設に全面的に協力する旨を明言。
・このX村甲村長のバックアップの約束を受けて、Aは工場予定地の耕作者に補償料を支払い、工場敷地の整地まで完了した。
・ところが、その後実施された村長選挙で、X村の村長甲が工場誘致反対派の乙に敗れる。
・工場反対派の新村長乙は、Aの工場建設に係る建築確認を認めなかった。
・そのためAは当該工場の建設を断念(工場建設ができなくなってしまった)
・X村を相手取って損害賠償請求をしたというものです。

 地方公共団体の施策を住民の意思に基づいて行うべきものとするいわゆる住民自治の原則は地方公共団体の組織及び運営に関する基本原則であり、また、地方公共団体のような行政主体が一定内容の将来にわたって継続すべき施策を決定した場合でも、右施策が社会情勢の変動等に伴って変更されることがあることはもとより当然であって、地方公共団体は原則として右決定(行政計画)に拘束されるものではない。

しかし、右決定が、単に一定内容の継続的な施策を定めるにとどまらず、特定の者に対して右施策に適合する特定内容の活動をすることを促す個別的、具体的な勧告ないし勧誘を伴うものであり、かつ、その活動が相当長期にわたる当該施策の継続を前提としてはじめてこれに投入する資金又は労力に相応する効果を生じうる性質のものである場合には、右特定の者は、右施策が右活動の基盤として維持されるものと信頼し、これを前提として右の活動ないしその準備活動に入るのが通常である。

このような状況のもとでは、たとえ右勧告ないし勧誘に基づいてその者と当該地方公共団体との間に右施策の維持を内容とする契約が締結されたものとは認められない場合であっても、右のように密接な交渉を持つに至った当事者間の関係を規律すべき信義衡平の原則に照らし、その施策の変更にあたってはかかる信頼に対して法的保護が与えられなければならないものというべきである。すなわち、右施策が変更されることにより、前記の勧告等に動機づけられて前記のような活動に入った者がその信頼に反して所期の活動を妨げられ、社会観念上看過することのできない程度の積極的損害を被る場合に、地方公共団体において右損害を補償するなどの代償的措置を講ずることなく施策を変更することは、それがやむをえない客観的事情によるのでない限り、当事者間に形成された信頼関係を不当に破壊するものとして違法性を帯び、地方公共団体の不法行為責任を生ぜしめるものといわなければならない。

・行政計画は変更しうるものであるが
・それを国民が信頼し、それによって不利益を被ったのであれば、
・その計画を信頼して被った不利益に対する代替的措置を講じずに、計画を変更するのは違法である

Mr.OK(著者)
要は、
行政計画は当然変更されるかもしれない。時代は変わるし。
でも、その計画を継続的な取引等の信用の積み重ねによって、信用して不利益を被った国民がいるんだったら、
ちゃんと代替的措置を講じてあげよーや!っていう
くらいの責任を、行政は持ってるよ!ってこと。

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