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行政法7 行政行為の附款(ふかん)/条件・期限・撤回権留保・法律効果の一部除外をわかりやすく解説!

この記事はについて行政書士試験対策向けにわかりやすく解説しています。

行政行為の附款(ふかん)

行政行為の附款とは、行政行為の効果を制限したり、特別な義務を課すために主たる行政行為の意思表示に付加される「従たる意思表示」をいいます。行政行為の附款には、条件期限負担撤回権留保などがあります。

附款の例:運転免許の際に、眼鏡を使用することを条件とする(ちなみにこれは「負担」に分類される)

Mr.OK(著者)
行政行為というジャイアンのパワーをさらに細かく、おまけで指定するイメージ。

条件

行政行為の法律効果の発生・消滅を不確実な一定の期限の到来にかからせるものをいいます。意味は民法の条件と同じです。

条件成就によって効力の生じる停止条件と、条件の成就によって効果が消滅する解除条件があります。

<例>
停止条件:会社を設立すれば、この河川を使用してもよい(会社設立が成就すれば、河川使用許可という効果が生じる)
解除条件:橋が完成するまでは、この道の通行を禁止する(橋完成が成就すれば、通行禁止の効果が解除される)

Mr.OK(著者)
「宿題すればゲームしていいよ」は停止条件ですね。

「ゲームしていい(ゲームの許可)」と言う効果が発生するには「宿題をする」という条件を成就させないと発生しませんから。

「宿題するまではゲーム禁止です」は解除条件ですね。

「ゲーム禁止(ゲームをしてはいけない)」と言う効果は、「宿題をする」という条件成就で消えますから。

期限

行政行為の期限とは、行政行為の法律効果の発生・消滅を確実な一定のことがらの成立にかからせる意思表示をいいます。意味は民法の期限と同じです。

行政行為の効果が期限の到来によって発生する場合を「始期」、期限の到来によって消滅する場合を「終期」と言います。

<例>
自動車運転免許の有効期間:2021年3月1日から2026年2月28日まで
2021年3月1日が始期、2026年2月28日が終期の「期限」となります。

負担

行政行為の相手方に対して、特別の義務を課すことです。

条件と期限は、本体行政行為と一体をなすものですが、負担は、義務に違反したとしても、本体の行政行為の効力に影響を及ぼさず違法性の問題も起こりません。

しかし、負担をしない場合には、本体の行政行為が撤回されたり、罰などが科される場合もあります。さらに負担という義務を果たさないことから行政上の強制執行が行われる可能性もあります。

<例>
・道路を使用させる場合に、占用料を徴収する
→占有料を支払わない場合は使用できないが「道路使用許可」自体はそのまま。使用料払えばただちに使用できる。

・運転するときに眼鏡をかけることを義務づける
→眼鏡をかけないと運転できないが、眼鏡をかけないからといって運転免許自体はただちに取消とはならない。
けども、道路交通法等別の法律の規定で罰則が科される。(点数が引かれたりする)

撤回権留保

撤回権留保とは、主たる行政行為に付随し、特定の場合に行政行為を撤回することを留保することです。

Mr.OK(著者)
「留保」は「ちょっとまった!」です。「撤回権」というのは「撤回する権利」のことで
「撤回」と言う意味は「当初に瑕疵はないけど、何か瑕疵が発生したら取り消して、撤回されてから未来は無効になる」でしたね。
それを「留保」するわけなので、「こうなったら、この効果は撤回するからね!!」と予めクギを指しておくイメージです。

「もしあなたが反社会的勢力とか関わりを持った場合は、許可を取り消します!!!」というのも撤回権留保なわけです。

「ちょっとまった!許可するけど・・・もしこんなことをしたら許可取り消すからね!!」とクギをさしているわけですね。

<例>
公共体育館の使用許可に「公益上必要があるときは許可を取り消す」旨
→あらかじめ「公益上の必要があるとき」を予定して、許可を取消しできるようにしておく。

撤回権留保は、当該行政庁が無制限に行えるわけでは当然なく合理的な理由が必要です。つまり、合理的な理由のない撤回権留保は違法となります。

法律効果の一部除外

法律効果の一部除外とは、行政行為をするにあたって法令が一般に付与した法律効果を発生させないという趣旨の附款もあります。

<例>
公務員の出張は、通常支給されるが、通常必要としない旅費については支給されない。

→最後の「通常必要としない旅費は支給されない」という部分が法律効果の一部除外です。

そして当然ですが、法律効果の一部除外は、法律に規定されている場合に限って付加することができます。つまり、法律に規定されていないことを当該行政庁の判断で一部除外することは違法行為になります。当たり前の話ですね。そんなことを許せば行政が暴走しますから。

行政行為というのはジャイアンのような行為なわけですから、そもそも法律に基づかなければならないのが大前提なのです。

附款を付すことができる場合

附款は、主たる行政行為に影響を与えるため、原則として法令に附款を付すことができるという明文の規定が必要となります。
ただし、法令で附款を付すことができるという明文の規定がない場合でも、行政庁に行政裁量が認められる場合には附款を付すことができます。

附款の限界

附款を付すことができる行政行為においても、それが制限なく認められるわけではなく、本体たる行政行為の目的の範囲内でなければなりません。

附款と行政行為の関係

附款が違法の場合に、当該附款が本体たる行政行為の重要な要素となっている場合には、附款だけでなく本体の行政行為自体も違法性の問題が生じます

この場合には、本体の行政行為及び附款を一体化してその取消しを求めることになると解されます。また、附款が本体たる行政行為の重要な要素となっていない場合には、本体たる行政行為から附款が切り離され、附款だけについて違法性の問題を検討することになります。

Mr.OK(著者)
行政行為が違法の場合は、当然附款もまとめて違法です。(主が違法なら、従も違法なのは当たり前)
ただし、附款が違法でも行政行為自体が取り消されるかどうかは場合によります。
附款が違法の場合、当然行政行為もまとめて取り消されることもあれば、
附款がとくに主たる行政行為の重要要素になっていない場合は、附款だけ取り消される場合もあるということです。

ポイントメモ

・主たる行政行為に従たる附款が付け加えられる場合がある。
・附款には何種類かあって、
・条件:効果発生を不確実な未来にかからしめる(停止条件と解除条件)
・期限:確実な未来 〇月〇日~〇月〇日まで許可等
・負担:特別な義務を命じる
・撤回権留保:あらかじめ撤回する可能性を表示
・法律効果の一部除外:法令に基づき効果を一部除外する旨の表示
・附款だけ取り消される場合がある(俯瞰が主たる行政行為の重要な要素ではない場合)
・附款と行政行為が両方とも一体となって取り消される場合もある

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